
新生児蘇生法で目指す世界

引用:
※1 National Library of Medicine, “Survival status and predictors of mortality among asphyxiated neonates admitted to the NICU of Dessie comprehensive specialized hospital, Amhara region, Northeast Ethiopia”: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9770382/
※2 公益財団法人日本医療機能評価機構, “新生児蘇生について 第5回報告書118〜159ページ”: http://www.sanka-hp.jcqhc.or.jp/documents/prevention/theme/pdf/Saihatsu_Report_05_118_159.pdf
※1 National Library of Medicine, “Survival status and predictors of mortality among asphyxiated neonates admitted to the NICU of Dessie comprehensive specialized hospital, Amhara region, Northeast Ethiopia”: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9770382/
※2 公益財団法人日本医療機能評価機構, “新生児蘇生について 第5回報告書118〜159ページ”: http://www.sanka-hp.jcqhc.or.jp/documents/prevention/theme/pdf/Saihatsu_Report_05_118_159.pdf

該当するエレコムヘルスケアのSDGsターゲット
SDGs17の目標のうち「3.すべての人に健康と福祉を」におけるターゲット(公益財団法人日本ユニセフ協会HPより引用)
- 3.2(達成目標)すべての国で、生まれて28日以内に命を失う赤ちゃんの数を1000人あたり12人以下まで、5歳までに命を失う子どもの数を1000人あたり25人以下まで減らし、2030年までに、赤ちゃんやおさない子どもが、予防できる原因で命を失うことがないようにする。
- 3-c(実現のための方法)開発途上国、特に、最も開発が遅れている国や島国で、保健に関わる予算と、保健サービスに関わる職員の数や能力、その人たちへの研修を大きく増やす。
新生児蘇生法訓練シミュレーターで解決できる課題
①人材不足
特に新興国では新生児蘇生法を指導できる熟練した講師が少なく、習得している医療従事者も少ない状況です。
新生児蘇生法訓練用シミュレーターを活用することで、教育訓練の質を高め、適切な新生児蘇生法を施せる人材を育成できます。
②物理的距離
新興国では、周産期医療に精通し、新生児蘇生法の技術や経験を持つ医療従事者からの指導が望まれています。
新生児蘇生法訓練用シミュレーターは遠隔地からでも使用することができ、どこにいても訓練の実施・受講を可能にしました。
③設備不足
従来の方法では講師が机を叩いて心拍を再現しながら訓練するなど、リアリティに欠け、講師の負荷が高いという点で課題があります。
また、実践的な訓練に必要なシミュレーターは非常に高価であり、新興国では導入が難しいという現状です。
新生児蘇生法訓練用シミュレーターはIoTを活用することで低コストで質の高い訓練を実現しました。
新生児蘇生法訓練シミュレータープロダクト詳細



IoT型聴診器と指導者用コントローラー(スマートフォン)、模擬モニター(タブレット)をBluetoothで接続し使用することで、低コストでより実践的で訓練効果の高いシミュレーターを実現しました。
聴診器はチェストピースを新生児マネキンにあてた時のみ、指導者が任意で設定したシナリオと連動した心音の聴診が可能です。
また、模擬モニターであるタブレットには心拍数・酸素飽和度・心電図波形が表示され、訓練生の処置状況を見て講師はコントローラーによりバイタル情報を変更できます。
さらに模擬モニターは新生児の泣き声の再生にも対応しています。
専用のアプリケーションを市販されているスマートフォンおよびタブレットにインストールするだけで使用可能で、従来のシミュレーターと比較して低コストで導入することができます。
新生児蘇生法訓練シミュレーター開発の思い



新生児としての 4週間は人生において最も脆弱な期間であり、世界的に見ても 5歳未満児のうち新生児の死亡率は高く、なかなか改善されていません。
その原因の1つとして、特に新興国では新生児蘇生法の実践的な訓練機会が不十分で、新生児に特化した心肺蘇生技術を身につけた医療従事者が少ないことが挙げられます。
基本的な医療サービスを充実させることで赤ちゃんの命を救うため、より安価で効果的な新生児蘇生法訓練シミュレーターを国内外で提供しています。
これまでには、カンボジアで5台、ラオスで3台のシミュレーターを供与し、日本の医師・助産師による講習の実施を支援するなど、新興国での取り組みを進めています。
医療従事者への教育機会の増強と医療サービスの底上げに取り組むことで、ひとりでも多くの赤ちゃんの救命に貢献していきます。